CVの入れ替え、また入れ替え
ビリルビン上昇で胆管炎が疑われていた朝(前記事)、採血が終わるのを病室の外で待っていると、先生が来て、「CVから採血ができなくなった。点滴は入っているけれど、血液が引けない。完全に詰まってしまう前に入れ替えをしましょう」・・ 恐れいていたこの日が来てしまった。緊急ではないけれど、緊張が高まる。
CVを入れてくれた子ども病院へ連絡、返事を待つ。その間、病院の救命の先生が来て(ハルハルのお世話になっているのは、小児外科のない、大人の病院)、ハルハルを診る。「できると思うけれど、こどもはやったことがないし、心配もある。できれば、子ども病院でやってもらいたい」。
翌日、子ども病院へ搬送。待合いで待つ。数時間後、「やはり左にはどうしても入らないので、今の右のそけい部のを入れ替えます」と先生が言いに来て、さらに待つ。パパも仕事から駆け付けて一緒に待つ。待って待って、無事に終わったと看護師さんが来て、ようやく胸をなでおろす。すぐ元の病院に帰る。
看護師さんに身支度を整えてもらった後、導尿をしようと見ると、お腹から太腿の一部は広く内出血で痛々しい色に変わっていた。感染リスクなどを考えて、何とか違うところから入れようと、先生たちが奮闘した痕跡がみてとれる。ハルハルの血管が細く、深く、蛇行していて、無理だったらしい。長時間がんばったハルハルは、ぐったり。うんうん、大変だったね。点滴を長時間止めていたせいか、移動が負担だったのか、この後の血液検査の数字は、軒並み悪化した。
これだけハルハルも先生もがんばって入れ替えたCV、大切に、大切にしていこう!
そう心新たにした矢先、3本に分かれているCVの1本が、はじめから血液が引けないと言われる。たぶん血管の壁にでもあたっているのだろうとのこと。閉塞アラームも時々鳴る。さらに、滲出液らしき漏れが日に日に増加。ガーゼの当て方を変えるなどして対応していたけれど、1日待たずにガーゼが絞れるほどになってしまった。血糖値測定器で測るとHIGHの表示・・滲出液ではなく、輸液が漏れてる!1週間前に入れ替えたCVが挿入部近くで破損していると推測されるので、週末になる前に、今日、交換した方がいい、と先生。
あれだけ苦労したのに、あんなにがんばったのに、そんなことがあるとは・・
また他の病院に交換のため移動したら、またかなりの負担が体にかかってしまう。それを避けるために、ガイドワイヤーを使っての交換は問題なくできたことを子ども病院の先生に確認し、何かあったら搬送できる態勢をとって、同じ病院内で救命の先生にCVの入替えをお願いすることができた。1時間もかからず、入替え完了。
たまたま主担当医不在の日だったので、他の小児科の先生たちが奔走して、寄り添ってくれた。
「ハルハル、色々トラブルはあるけど、その都度、運も強いよね~」 病室へ戻るストレッチャーを押しながら、先生が言う。「そうして、ハルハルのことを知ってくれてる他科の先生も増えていってるし」。ほんとに、そうだ。トラブルがないに越したことないけれど、トラブルに遭遇してしまったら、それを乗り越えて将来に繋げられる運と生命力を、ハルハル、持ってる。これまで、何度も。
漏れもほぼなくなった様子。これでしっかりお薬も入る。何度もがんばった分、よい方向に向かいますように